
世界はとても物騒だ。
安全な場所など存在しない。
それは混沌の箱≠ニ呼ばれる災厄の箱が開かれたからだ。
混沌の箱≠ヘ遥か昔の神々が世界に仇なす闇のモノを封じた箱だった。
二度と開かれてはならないものだった。
しかし、ある時一人の人間がその箱を見つけてしまった。
その欲深きその人間はその中に宝物が入っていると思い込んだ。
混沌の箱≠ヘとても豪華な装飾の施された箱だったから。
そしてその人間は箱に封印がかかっていて開かないと解ると、箱を壊し始めた。
とても丈夫だった混沌の箱≠焉A何度も何度も繰り返し繰り返し攻撃を与えられ続けると耐えられなかった。
少しずつ亀裂が入り、ひび割れ、そしていつしか壊れてしまった。
封印が外れた混沌の箱≠ヘその役目を果たせなくなった。
中からは遥か昔の神々が封じた災厄が解き放たれた。
人間は驚いて逃げようとした。
だが、中から現れたモノ達に八つ裂きにされた。
そして災厄はあっと言う間にその場を闇に染め上げた。
そこは今でも誰も近づけないほどの闇を孕む、混沌の地……人々はその場所を終焉の門≠ニ呼んだ。
世界は闇が闊歩する混沌の時代へと突き進んでいった。