
相変わらず
もう少し何とかならないのだろうか?
なんであんなに我儘なのだろう……
溜息が出てくる……
俺が来るまでは一人で暮らしていたはずだ。
一人で何でもしていたはずなのだが――
………………………………俺がいるから何もやらないのだろうか?
一人なら仕方なく自分でやる事も、誰かいると頼ってしまうというやつなのだろうか?
…………迷惑な…………
しかし、俺はしがない死神…………口答えなんてできるはずがない……
……………………俺はここに修業をしに来ているはずなんだが、修行になっているのか?
――……………………なっていない気がする。
でも、この忙しさの中でさらに修行のメニューを追加されたら…………俺は大丈夫なのか?
過労で倒れるのは勘弁願いたい。
――それに、別の意味で倒れているのでこれ以上は嫌だ。
「
また昼間から酒飲んで本読む気か――
しょうがない……
俺はキッチンへ向かいデザートを探した。
あったあった。
ピーチタルト。
これに……白ワインで良いだろう……
これを
どうせ今日もまたテラスで暢気に本でも読んでいるんだろう。
そう思って持っていくと案の定
「ほら、持って来たぞ」
「ありがと」
そう言ってたしかめもせずにワインを手にとって飲んだ。
ホント、気にしないよな。
全く――
そう思うが、口には出さない。
言っても全く気にしないどころが開き直るので効果がないからだ。
さて、掃除でも始めるか……
そう思って下に下りて掃除用具を取りに行こうとすると――
がっしゃ――ん!!!!
派手な破壊音が響いた。
あー、また
でもいつもより音が激しかったような……?
見に行くとその原因が判明した。
食器棚ごと倒れていた。
掃除していて倒したようだ……
まぁ……いつものことだ。
しょうがない。
「うう……ごめんなさい……」
これは……
「とりあえず食器棚の周りに散らばった食器類を箒で掃いてから食器棚を元に戻さないと……」
元通りに食器棚を戻すのに物凄く苦労した。
原因は言わずもがな……だ。
だが、あの重たい食器棚は俺一人では到底元に戻せなかったが、
やはり
あとはこの……粉々になった食器を
「
「何ですか?」
勿論、紅茶やクッキーなどをよく食べている。
そして
理由はいたってシンプル。
本がたくさんあるからだそうだ。
「またお願いします」
「ええ、いいですよ。そのかわり、美味しい紅茶とお茶受けをお願いします」
「……はい」
この方も遠慮という文字はないんだよな……
でも…………食器を直してもらう手前、文句も言えない。
俺は大人しく準備をするためにキッチンへ向かった。
俺の一日は大抵こんな感じだ。