
今日は制裁部の地獄と審判の神、
なのでかなり、気が重い。
以前制裁部に行って、ボロボロになるまでこき使われた記憶が蘇る。
心の底から憂鬱だが、行かないわけにはいかない。
何が大変かって、
今回も当然、
そうこうしている間に黒い扉の前に着いてしまった。
もう腹を括るしかない。
そして扉を開けた。
「ん……そなた達か――」
相変わらず部屋の中は凄いことになっていた。
「調度良い、ちょっとこの書類を三課に持って行ってくれ」
そう言われた書類は山のようにうず高く積っていた。
「これを……全部?」
「当然だ」
とても一度に持ちきれる量じゃない。
二人いても、だ。
「はい。わかりました」
だが
ここではこの書類の量はあたりまえなのだろうか?
まあここで考えていると叱咤される。
文句も言わずにただ黙々と運ぶのが吉だ。
そう思って俺と
あまりたくさん持たれても困るよな……
そして、懸念していた通り
そしてようやく三課に着いた。
そして扉を開けると――
「ええーい!! 貴様は何回この私にお茶をぶちまければ気が済むんだ!!!」
怒鳴り声が聞こえて思わず手に持っていた書類を落としそうになった。
「い、一体何が――」
「あれは
振り向くとそこには前、制裁の扉が開いて大騒ぎになった時に世話になった人がいた。
「よ、
「
「
「おおうよ。友達だ」
びしっと親指を立ててそう言った。
「オレは
「はい。俺は死神の
以前はお世話になりましたと挨拶するとパタパタと手を振った。
「困った時はお互い様さ」
ずいぶんとさっぱりした性格のようだ。
俺達は
戻って来ると
「大変だったな〜、
「あ、
元気がない。
まぁ、当然だろう。
こってり絞られていたようだし――
「ま、頑張れ。努力はいつか実を結ぶんだぞ〜。ここに実例がいる」
そう言って
「えへへ〜」
確かに似たような感じだが……
「ボクも散々失敗して
しみじみと言われても――
「でもボク……何やっても駄目だし…………得意なことなんてない……勉強が得意なわけでも、武術が得意なわけでもないし……」
シュン。
項垂れる
そして仕事があるからと一礼して去って行った。
…………大丈夫なのか?
人事ながら心配になる。
「アイツ泣かないんだよな〜」
「泣かない?」
「そ。泣いたらこれ以上何も出来なくなりそうだからってさ」
頑張るよな〜、という言葉に同意する。
「それにしても……
これ以上上はいないと思っていたが……
「
「勉強だけは得意です」
そう言えば、
人は見かけによらないよな……
「オレも昔世話になったからな〜」
試験の話になって俺は凹んだ。
――俺も頑張らないといけないんだよな……
いい加減Aランク試験に合格しないとヤバい。
ヤバいのだが……
……そう簡単に合格できたら苦労はしない。