
コンコン。
どうやら客が来たようだ。
今度は誰だろうか?
また厄介事が増えたりしなければいいのだが……
そうは思っても
「はぁ――」
俺は溜め息を吐きながら玄関に向かった。
「はい。どちら様ですか?」
扉を開けるとニッコリと微笑むピンク色の女性がいた。
「こんにちは〜」
そう挨拶をしてくる女性。
俺には全く見覚えがないが、間違いなく
何しろ、彼女は金色の翼を持っている。
所属は紋章を見る限り転生部≠セ。
「はい。こんにちは…………あの、今日はどのような御用件で?」
厄介事でないことを切に祈る。
八つ当たりされるのは勘弁だ。
どうか、この人が
「はい。こちらに
「え? はい」
「
「ええ、いますが……」
「――なので会いに来たのです」
どうやら二人の知り合いのようだ。
ピンクで、何となくふわふわとしている彼女は有害には見えない。
……まぁ、大丈夫だろう。
俺はそう思って彼女を館に通した。
そして二人が寛いでいるテラスに案内する。
「
「
どん――と、俺は突き飛ばされた。
じ……人畜無害そうな外見からは想像も出来ない力で突き飛ばされた。
ひ、人は見かけによらない……
「あれ?
「はい、
俺が顔を上げると、彼女は
「
「
俺は立ち上がり埃を叩いて三人の側に近寄った。
「
声をかけると、後ろから答えが返ってきた。
「あれ? もしかして
振り向くと
――って、慈愛と転生の神=I?
「はい」
そう返事をすると彼女は
「転生部を管理しており、慈愛と転生の神≠やらせていただいている
……また、管理者が……
いや、そうだよな…………
いや、むしろ当然なのか――
「
「そ、
「何? その反応。ちょっと失礼だよ」
ムスっとする
いや、しかし、それにしても……
「婚約者なんていたのか……」
「
言われて思い出す。
力を失っているとはいえ、
とてつもなく偉い神様なのだ。
いてもおかしくない。
そう……おかしくないのだ。
「
「
「わたくし達が至らなかったばっかりに……
そう言って崩れ落ちた。
「
「
「――力が足りないばかりに……神力が一番高く浄化の光や封魔の光が得意だった
「確かに、今の僕は夜曇の封印の器でしかないね」
「…………ッ!!」
そう言った
「…………わたくしも……わたくしも
なっ――
この人は突然何を言い出すんだ!?
「今日はその事で来たのです。わたくしは
「
――と、いうかわかってて誰も止めないのか?
「大丈夫です。お仕事はちゃんとします。ここから通えばいいだけです」
――え?
「ああ、なるほど……それなら朝と夜だけでも
「はいっ!!」
凄く良い笑顔だ。
ちょっと眩しい……
「じゃあ空き部屋を掃除しないといけませんね」
し、
「
そう言って
――と、いうか誰か止めてくれよ!!
そうは思ったが、所詮この面子では願うだけ無駄だった……