
今日、
夜でも一切気にせず本を読んでいるのに珍しい。
だが、それを見た
テラスはテーブルセット以外は何もない。
あとあるのはあの極彩色の扉…………いや、制裁の扉だけだ。
何か起こったりはしないだろう。
いや、何も起こしてくれるなと、正直思う。
「ん……?」
パタンと本を閉じて上を向く
「どうかしたのか?」
「なんか……禍々しい気配が――」
上を見ているということは……まさかテラス!?
ものすご〜く、イヤな予感がした。
ドタドタドタ…………バン!!
派手な音をたてて扉が開く。
「
「なっ――」
「そう…………じゃあやはりこの気配は……」
無駄に冷静な
「そんなこと言ってる場合か!?」
「どうして開いたかわかる?」
「すいません。わからないんです。ボクはテーブルを拭いていたんですが……突然扉が光り始め、ガタガタと揺れて――」
「弾けるような音がして扉が全開した?」
「はい、そうです」
「勝手に外れるほど物騒な扉なのか?」
「いや……きっと向こう側から異常に強い負荷をかけられたんだと思うよ。そのせいで封印が耐えきれなかった」
「耐えきれなかったって……」
「相当性質の悪いのが出て来たね。二人はここにいるといい」
「
「僕は騒ぎを鎮圧しないといけない。でも二人は無理がある。特に邪気に耐性の全くない
「ですが、今の
「
「
そう言って
初めて
そして
連絡したからといってすぐに人が来るわけではない。
「
「……わかりません…………でもボクたちが行っても足手まといにしかなりません。ボクは政務官なのでそれほど邪気に耐性があるわけではありませんし……浄化も結界も封印も出来ません……」
邪気の気配もわからない俺にテラスがどうなっているのかは全くわからない。
「邪魔するぞ」
「こんばんは」
しばらくヤキモキしながら館にいると二人の神様が現れた。
色黒の男性と女性だ。
二人とも手に武器を持っている。
「ここに来るまでなかなか大変だったぞ」
「まぁ、歪な魂が逃げたわけだからなぁ」
「
「よ、
「
「
「それに結界が張ってあったからまだ無事だよ」
「我々は今から上に行く。お前たちはどうする?」
「無理しなくてもいいぞ」
「いえ、行きます」
「……俺も」
「ならば我々の後ろにいるといい」
「邪気を防げるからな」
「はい」
そうしてテラスに行った。
そこには開きっぱなしの扉と…………倒れた
「
「ああ、わかった」
「オレはあの扉を閉める」
テラスには結界が張ってあり、見る限り中に悪しき魂はいない。
「大丈夫ですか?
声をかけられて
「う…………僕は……………………扉は――?」
「今、
「そう…………結界張って……………………浄化しただけでこんなになるなんて……ホント…………イヤになるよ――」
「そんなことはありません」
「ごめ……ん…………――」
そう言って目を閉じた。
「
「神術の使い過ぎでお疲れなだけだ」
「こっちは終わったよー」
「そうか」
「さて、しばらく様子見しないといけないし、、
「当然だろう」
こうして、