
顔色はどんどん酷くなっていく。
最近では本を読むことも、酒を飲むこともしていない……
起きていても、どこか遠くを見ているようで……
不安だった。
あんなふうになってしまうなんて……思ってもいなかった……どうして……こんなに……
そう思い始めると止まらない。
嫌な事など考えたくないのに……
元気になる姿しか思い浮かべたくないのに……
どうして……こんなに……
嫌だった……
こんなことしか考えられない自分が――
俺は最低だ――
「
振り返ると、心配そうな
「
「
「
「
「でも――」
「このままではアナタも倒れてしまいます」
………………
「そう……です…………ね……――」
俺は頷いた、
「どうせ俺には……あの方のために何かすることなど…………できはしないのだから……――」
無力感を……こんなに自分が無力だと感じたのは……初めてだった……
「
信じなければいけないのに……
信じないと――
「またいつものように無理難題を吹っ掛けてくれるって……信じないといけないのに――!!」
どうして……俺は――
こんな嫌なことばかり……
「平気です」
「どうして――」
「
「一日中?」
「日に日に弱っていく
「それでも、
「あっ――」
「だから大丈夫です」
…………信じ……た、い……
その言葉を……
だが、現実は甘くはなかった。
「
俺達は慌てて二人のいる場所に向かった。
そこには――
足元が崩れ落ちるようだった……
どさり……
目の前の……現実を受け入れたくない気持ちでいっぱいになる……
だって……
血を吐いて倒れている姿なんて――
こんなこと……
こんなことが……
プツン――
希望の糸が切れたような気がした……