
「こんにちは」
庭で野菜を収穫していると声をかけられた。
この温厚そうな人物は――
「こんにちは、
「はい」
相変わらずニコニコしている。
そして手にはバスケットを持っている。
何だろう。
そう思っていると、ずいっと前に差し出された。
随分とド派手な果物……果物…………だよ、な?
バスケットの中には虹色をした果物?らしきものがたくさん入っていた。
「これは?」
「知りませんか? これはソーマです」
「ソーマ? これが?」
俺は一つ手にとってまじまじと見た。
これはかなり高級なため、下級神には手が出ない。
だから名前は知っていても俺は見た事がなかった。
「
「どうも」
バスケットを受け取る。
たくさん入っている割に結構軽い。
こんな高級なものを貰ってただで帰すわけにはいかない。
紅茶でも飲んでもらおうと館に上がってもらった。
そして
俺達の姿を目にとめた
その視線は俺の手に持っているバスケットに釘付けた。
「それは――」
そして目の前に飛んで来る。
「ソーマ!」
俺は
「ソーマは
そしてすぐにその理由が判明する。
舞い上がっている
ド派手な皮の割に中身は真っ白だ。
甘い香りもする。
「おいしい〜」
未だかつてこんなに幸せそうな
「ソーマは神力も回復する果物ですから今の
だから好きなのかと思ったが、どうやら違うらしい。
「
食べる人を選ぶ果物のようだ。
理由は、あり得ないほど極甘だから。
俺も甘いものは苦手だからおそらく食べられないだろう。
俺は知らなかったが、