
俺は先日、ようやく念願のAランク昇格試験に合格した。
そのため、近いうちに葬送部に帰ることになった。
元々ここに来たのは修行のためだ。
でも、目的を達した今、ここにいるわけにはいかない。
だって俺は葬送部の死神だ。
だから荷物を持って帰らなければならない。
荷物整理をしていると、
「
書物を持って歩いている
「ここに至言部が出来るでしょう?」
「はい」
「だからここにある荷物を一時的に執行部に運ぶことになったんです」
ああそうか……
この建物が無くなるってことは中にある荷物を全部運び出さないといけ――
そこで俺はあることに気づいた。
「書物、全部運び出すんですか?」
確かここにある蔵書の数は半端なかったはずだ。
「当り前じゃない」
何を言ってるんだといった感じでたくさんの書物を持った
いつの間に……
「心配しなくても
「そうなんですか」
「
「え? はい、それは良いですけど……俺はあの書庫に入れないんじゃ――」
そういうと
「あそこには入れないのはBランク以下だよ。あんまり深いところはSランク以上じゃないと入れないけど、Aランクならある程度の階層まで入れるよ」
なるほど……
「
エントランスの方から
「ここに呼んでー」
「はーい」
そして
……女性…………
明らかに荷物を運ぶには適さない気が……
特に青い髪の女性は見た目的にかなりおしとやかそうだ。
「お久しぶりです、
「うん、久しぶり」
「始めまして。闘神の
「文神の
「ちゃんとAランク以上の神を連れて来てくれたね」
「はい。Aランク以上でなければ中に入れないとおっしゃられたので」
「じゃあさっそくで悪いけどお願い」
「はい」
「
ついでにそのまま手伝ってねと言われる。
俺は言われるまま三人を書庫に案内した。
そして初めて入った書庫の中は、思った以上に広かった……
とても一日では終わらない……
明日はきっと今日以上の人数が来る気がした。