
一日の最初の仕事は井戸の水を汲むことだ。
今日も井戸の水を汲みに行く。
パシャン。
桶が着水したのを確認してから水を入れて持ち上げる。
いつもはそれを運ぶのだが……
「ん……」
なんかいつもより黒いような……
そう思ったが、この暗闇の中ではそれもよく解らない。
俺はその桶の水を館に運んだ。
館の中でもう一度よく見てみる。
間違いない。
井戸の水が澱み、濁っている。
何が起こったのかよくわからないが、とりあえず
今の時間ならダイニングルームにいるだろう。
「
「何?
新聞を読んでいた
「これなんだが――」
そう言って持って来た井戸水を
「これはッ――」
それを見た途端、
「これは、井戸水ですか?」
「はい」
それを聞いた二人はますます硬い表情をする。
「管理局に行き、
「浄化石って、水を浄化するあの?」
「ええ、そうです。いいですか? かならず、
念を押された。
「あ、ああ、わかった」
そういうわけで俺は朝からひとっ飛びして管理局に向かった。
普通いきなり言っても会ってくれることはないのだが、さすがは
そして、事情を話すと
一体なんだというのか?
だが、その表情の理由がわかるのはそれよりかなり後のことだ。