
「はぁ……」
露骨に溜め息を吐く
「諦めきれないんですか?」
「とっても」
「いいじゃないですか。
「うん」
「
「そうかな?」
「この地下にしまいこんでる本を正式に管理すると思えば」
「うん、そうだね」
やる気が全くない。
パタパタ……
「
「どうしたの?」
「これ、
「どれ」
書類を受け取った
「何ですか? それ?」
「……至言部の建築についての要望書です」
「ああ、そっか。今は名前だけで部下も誰だかわからないような状態だからな」
「へぇ……ここに建てるんですか?」
「みたいだね」
「ん? じゃあこの建物なくなるのか?」
「いずれはね」
「まぁ、すぐにはなくならないでしょう。
「大きな建物が出来るんですか?」
「おそらくね」
そういう話を聞くと部署が出来るんだなという実感がわいてくる。
「さて、じゃあ頑張らないとね」
「頑張る? 要望を考えるのに頑張る必要があるのか?」
「はぁ? 何言ってるのさ? 頑張るのは
「俺?」
なんで?
「いい? 目標はこの建物が無くなるまで……つまり、次回の昇格試験絶対合格だよ」
「あっ――」
俺は何も言えなくなった。
「この建物が無くなるってことは、ここで勉強会が開けなくなるってことだよ。そう簡単に建物できたりしないんだから。
「ああ、なるほど。
「でも僕は
「じゃあ、頑張らないといけませんね」
ニッコリと
俺は自分の顔が引き攣るのを感じた。
「ふふ……絶対に次の試験で合格できるようにしてあげるから」
そう言って
「大丈夫。これからは死神業務も中断するように