
何が凄いのかというと全てだ。
同じ材料で作っても同じ作り方をしてもどうしてか、ああなる。
そう、あの
なんせ理解不能だ。
僕が作ってもまずくなるだけだけど、
見た目も何かの実験のごとく変容する。
どうしてあの材料から着色料も使用していないのに青くなったり緑になったり紫になるのだろう?
そしてどうしてあの料理に
なんせ見た目からして普通ではない。
理解してくれたら被害者はいなくなるだろうに。
だが、現実は厳しい。
勿論僕ではなく
なんせ僕はあれを食べても平気だ。
被害は
哀れだが、仕方がない。
そして諦めきれない
側にいればどうにかなると思っているのだろうか?
はっきり言おう。
無駄。
側にいて、作り方を指導したって、マトモなモノからあれが出来上がるんだから。
それに出来たものは自分の口に入るんだよ?
全く。
そう思いながら僕は手に持っていた本を閉じた。
そろそろ現実を思い知るはずだ。
そう思ってキッチンに向かった。
そして――――予想通り、燃え尽きている
「無駄だと、理解した?」
神様も諦めは肝心だよ。