
「
テラスで寛いでいると
「何?」
「前から少し気になっていることがあったんだが……」
「気になっていること?」
そう言われて僕は読んでいた本をテーブルの上に置いた。
「ああ、
「
また何かやらかしたのだろうか?
「――なんで
と、思ったのだが、違った。
「ああ、そのこと」
そういうのって気になるものなんだ。
「政務官と警務官はランクによって名前と職務が違うもんね〜」
「ああ。Cランクが吏神と看神、Bランクが仕神と剣神、Aランクが文神と武神、Sランク以上が采神と闘神だろう」
「うん、そうだね」
だから本来なら
「
一目瞭然なんだけど。
「
「ドジって…………まさか――」
「そう。采神は政務官の最高幹部に位置している。だから重要な仕事を任されるんだよね。
制裁部は人手が足りてない上にとても重要な部署。
書類をダメにされるわけにはいかない。
だからしかたなく文神という地位になってるんだよ」
本来なら采神で、こんなところにいるべき人材ではない。
「
SSランクになったら最高幹部の仲間入りだ。
そうなるといつまでも文神というわけにはいかない。
「
頭はいいんだよ、
問題になっているのはあのドジだけなんだよね。
「今の内に采神の仕事が出来るようにここで修行中なんだよ」
ドジが減れば問題ないし。
「今のところ成果はいま一つだけどね〜」
減っては来てると思うんだけど……
「そうそう、
「うぐっ――」
毎年試験受けても落ちるってどうよ?
「試験受からない
受かるように勉強教えないといけないのは僕なんだよ?
少し頑張ってくれないと――
実技は悪くないのに――
なんでこんなに頭が悪いんだろう?
僕にはちょっと理解できない世界だ。