バール=ゼブル、ベリアル、ベヒモスの三人はあの会議の後からずっとアスフォデル城に留まっていた。
危険な状態のディヴァイアを放置しておくのに若干抵抗を感じてである。
「ディヴァイアは大丈夫なのか?」
「危険な状態であることに変わりはないだろう」
「様子見といっても、いつまで様子見を続けるの?」
「ずっとこのままというわけにはいかないだろう」
「確かにそうはいかないな。そう――」
ふっと、バール=ゼブルの表情が暗くなった。
「この前、堕天使が出て来たらしいからね」
「堕天使……だと」
「それ、問題なの? だって、堕ちたとはいえ、元々天使でしょ? 大したことないんじゃ……」
確かに天使の戦闘能力などたかが知れている。
堕ちたとはいえ、元々天使だ。
魔皇